『今選ぶなら、地方小規模私立大学! ~偏差値による進路選択からの脱却~』こぼれ話

先日開催した『今選ぶなら、地方小規模私立大学! ~偏差値による進路選択からの脱却~』
出版記念パーティの二次会にて。お酒も回るなかで、版元で編集を担当していた私たちも、
お集まりくださったみなさまにご挨拶をする機会をいただきました。

そこで、投げかけられた”ツッコミ”が、
「各大学に取材に行って、”ぶっちゃけ”どうだったの?」という質問です。

私はベネッセ時代『VIEW21』という学校の先生向けの情報誌を編集していたのですが、
その時にも読者の先生によく「こぼれ話」や「”ぶっちゃけ”佐藤さんはどんな印象持ったの?」と
よく聞かれたものでした。

やはり日々現場に立っていらっしゃる先生方は、
「実際のところどうなのか?」が最も知りたいものなのだ、と改めて感じました。

そこで、出版記念パーティの二次会でもお話した「こぼれ話」をここでも
させていただくことにしようと思います。


【北陸大学】「プロ」同士が認めある、向上する組織のあり方

「いつも通り集まってお話してみてください」

取材後、撮影をするために、そんなふうに教職員の方に伝えると、
職員の方が「そうそう、ココ相談したかったの」と口火を切り、
先生方がみんなその周辺に集まる姿を見せてくださいました。

大学では「教」「職」はなかなか一体になれない…、と聞きかじっていた私は、
この北陸大学の教職員のみなさんの姿にドキッとしたのでした。

これまで、
<仕事分野が違うために分かり合えない>
<大学の先生がなかなか職員の方を対等に見ない>
<職員の方が先生は「世間知らずだから」と諦めてしまう>
などなどと、いろいろと耳にしてきました。

お互いのことをどう感じているかは、一瞬の振る舞いに現れるものです。

北陸大学経済経営学部では、「教」「職」の垣根がまったくありませんでした。

教職員それぞれが「プロ」として互いの仕事をリスペクトしていること、
そして、「プロ」として対話することが自然なものとなっていることを感じました。

山本先生のお人柄があってこそ、こうした関係性が出来上がるのだと思ったのでした。


【共愛学園前橋国際大学】涙をこぼす学生に私も、つられて…

共愛学園前橋国際大学さんで学生さんにインタビューをしていると、突然の号泣。

あわてふためいた私は、
「え、あ、え…ど、どうしたの? なんかごめんなさい。よくわからないけれど、ごめんね」
と意味不明に謝罪してしまいました。

すると、
「いや、ちがうんです。大学でこれまでしてきたことを振り返ったり、
それを就職活動でいまちゃんと生かせているかと考えたりすると、涙が出ちゃって…」
と語ってくれました。

「どうやら自分が泣かせたわけではどうやらないらしい…」とホッとしていると同時に、
今度は彼女の大学への感謝や就職へのまっすぐな姿勢に対して私も涙が…。

鼻をすすり、涙をぬぐいながら、インタビュー継続。(涙腺弱す。年かな。。)

大学での学びを受け止めて、自分をどう社会に生かそうか考える、彼女の真摯な姿勢に、
「学生中心主義」を掲げる同校の情熱は着実に学生にも浸透しているのだと、
知ることができたのでした。


【日本文理大学】大学と共通言語を持つ「地域」、「自治体」

日本文理大学の取材では、先生や学生さんに話を聞いた後に、
行政の方や地域のNPOの方にも話を伺いました。

そこで驚いたのは、行政やNPOなど学外の人々も大学関係者の方々と
まったく同じ表現を使って、学生の教育の充実や地域のあり方について語っていたことでした。

「共通言語をつくる」というのはよく言われることですが、なかなか難しい。
決して簡単なことではないのです。

取り組み内容だけではなく、目指すビジョンも共有しているからこそ、
”同じ言葉”を使えるのです。

そして、何度となく意見を交わし、対話し続けたからこそ、
ビジョンを共有できるのでしょう。

ここまでくるのに、どれだけ粘り強くコミュニケーションを取ってきたのだろう…
粘り強く、学生のため、そして地域のために歩んできたことを想像すると
胸が締め付けられました。

一足飛びにうまくいったわけではないと、
大学を取り巻く多くの方々の言葉から感じ取ることができました。

大学・学校改革の答えは、決して”ひとつ”ではありません。
システマティックに、成功事例を移植してもうまくはいきません。

今回掲載した3つの大学も、それぞれの特徴を持っていますし、
それぞれの大学がそれぞれの特性を持っています。

人間に個性があるように、学校にも個性があると私は思います。
その個性をマイナスのものとして捉えるか、プラスのものとして捉えるかで、
道はまったく変わっていくでしょう。

ひとりひとりの学生の力を高め、社会へと送り出していく。
個性が光る大学が増えていくことを願ってやみません。

本著が少しでも大学・学校の組織改革の一助になれば幸いです。

佐藤 智

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