ブックライティングとしてお手伝いさせていただきました
『60歳からを楽しむ生き方 フランス人は「老い」を愛する』(文響社)が刊行されました。
日本人は、「こんなおばあちゃんだから」「もう年だもの」と
年齢を重ねることをマイナスに捉えがちです。
しかし、超高齢化社会を迎える日本が、こんな状況でよいのでしょうか?
年を重ねていくことで、体の自由が利きづらくなるなどは、どの国でも変わりません。
しかし、フランスでは加齢に対する捉え方が日本と対象的です。
フランス人は、老いを「人生の実りと収穫の秋」と捉え、「自分の老いを愛する」国民です。
フランス人は、おしゃれや美食や性愛をいくつにおいても諦めようとしません。
フランスの高齢者は人生の最期の時までを楽しみ尽くそうとするのです。
では、日本人とフランス人は何が違うのでしょう?
フランス人だって、体の不調や金銭的な不安、孤独感などを日本人と同じように感じます。
しかしフランス人は、フランス革命の精神でもある「自由、平等、博愛」の精神に生き、
徹底した個人主義を貫きます。
そのため、他人と比較して自分を卑下するようなことがないのです。
「自分がこんなふうに孤独を感じている」「こんな不安がある」ということを、
率直に他者に語ることができるのです。
一方で、日本人は他者に弱さを見せたがりません。
フランスの高齢者は、初対面の人に対しても、
自身の悲しみ・孤独を開示し、人とつながり、心を通わせる力を持っているのです。
フランスには、「老いを愛することば」がたくさんあります。
本書ではそれをふんだんに盛り込み、読者の方の支えとしていただけるよう作りあげました。
フランスの人々の精神(マンタリテ)をあらわす格言
・「人生は美しい」
・「一番よいスープができるのは古い鍋の中である」
・「古いかまどは新しいかまどよりも温かめやすい」
・「絹地を裁断するのに古いはさみに優るものはない」
<笑うこと><食べること>を愛するフランス人に学ぶ
・フランス人は規則正しい生活を「美しい」と考える
・フランス人はお金をかけずにオシャレを楽しむ
・フランス人は自身の孤独感を認め、友人に話す
・フランス人にとってジョークはユーモアではなく、「エスプリ(才気)」
フランス人は、こうした精神(マンタリテ)に裏打ちされた生活を人生の最期まで送ります。
いくつになってもオシャレを楽しみ、友人とつながり、恋を謳歌します。
陽の光を浴び、体を動かす趣味を持ち、カフェで偶然隣に座った人とつながり合うのです。
本書は「何歳になっても人生を楽しみ尽くす」、
そんなフランス人の精神と暮らしが詰まった一冊なのです。
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